ちばえこ日和

日本初の博士(公共学)という学位を持つ大学発ベンチャー「千葉エコ・エネルギー株式会社」の代表が、自然エネルギーのことから地域活性化まで様々な話題をお届けします。

千葉エコ・エネルギーとは何者か?(2)

今日は前回に引き続き、千葉エコ設立の背景を綴っていきます。

 

前回書いた通り、「自然エネルギーが必要な理屈は判るけれども、やり方が分からない」という人達をサポートしていくことで地域の活性化に繋がる自然エネルギー事業が出来るはずと考えたことが、千葉エコ・エネルギー起業への第一歩でした。

 

この思いを抱き始めたのが2012年2月に仙台で開催した「再生可能エネルギー活用による地域復興セミナー」の後です。日本中から自然エネルギーなどの専門家19名を集め、太陽光・風力・小水力・地熱・バイオマスといった各エネルギー源の解説から、具体的な事例にファイナンス手法までをオムニバスで講演していただきました。

そこでひとしきりの知識を得た後は、千葉大学の講師として大学を軸に自然エネルギー事業を出来ないかと考え、学生と共に大学の地球温暖化対策計画案を策定したり、大学の屋上を使い尽くしてメガソーラー級の発電所を造る計画を立てたりと様々なアクションを起こしてみました。

しかし、いざ自然エネルギー事業をやってみようとすると「事業主体をどうするのか?」という壁に行き当たります。これは地域で自然エネルギーに取り組もうとする場合もそうですが、発電所などを長期に亘って安定的に運用するのは誰か?という課題がつきまといます。

また、国立大学法人である千葉大学の施設を借りて事業をしようとすれば、その事業者には相応の実績が求められます。そこでまずは法人を設立して、自然エネルギー発電事業の実績を積み重ねてみようと思い至ったのが7月頃でした。

 

その後は大学の夏季休暇期間を利用して、大学の起業相談プログラムを利用したり千葉市のビジネス支援センターに通ったりして起業計画を練り上げ、起業に意欲を示してくれた後輩達と共に2012年10月1日に「千葉エコ・エネルギー株式会社」を設立しました。

ちなみに設立当初のメンバーは私と学生6名の合計7名で、大学講師と学生だけという異色の文理融合型大学発ベンチャーがこの世に誕生したのです。

 

起業時の苦労話はまた別の機会に書こうと思いますが、自然エネルギー事業をやりたいというだけの若造の思いつきにとても多くの方のサポートをいただいたことで、今こうして事業を拡大し会社も第三事業年度目に入ることが出来ています。

ブログ記事上ではありますが、この場を借りて関係者のみなさまには厚く御礼申し上げます。

 

次回は、こういった経緯で立ち上がった千葉エコが今どのような事業を展開しているのかをご説明していきます。