再エネ業界ニュース:千葉県が海洋再生可能エネルギーの活用に関する方向性を公表
固定価格買取制度(FIT)が導入されてからというもの、一頃は北海道に次いで2番目にメガソーラーの認定件数が多く、銚子を中心に2000年代から風力発電所群が広がり、日本最大級の給水場での小水力発電所が稼働しているが千葉県です。
これまでは、県がメガソーラーへの土地貸しや一部小水力を除いて積極的な自然エネルギー政策を打ち出さないことに不満があったのですが、そんな千葉県が「千葉県における海洋再生可能エネルギーによる産業及び地域の振興に係る今後の方向性」を取りまとめて公表しました。
銚子沖には洋上風力発電の実証実験プラントが浮かび、かつては九十九里で波力発電の実験が行われていたなど、海洋での自然エネルギー利用が試みられるのも千葉の特徴です。
そこで、洋上風力発電と波力発電を軸とした地域活性化に関する研究報告が、このレポートになります。
対象地域としては、銚子から館山にかけての外房エリアが中心となっています。
(出所)千葉県における海洋再生可能エネルギーによる産業及び地域の振興に係る今後の方向性
考慮しなければならない点としては
- 千葉県沖は豊富な水産資源を有する漁場である
- 東京・横浜・千葉港や鹿島など大きな港に近く船舶の航行が多い
- 太平洋方面への通信ケーブルなどが敷設されている
といったものがありますが、これらは上の図で整理されており、それらを避けた事業計画がなされるべきとしています。
今回公表された資料は「活用に関する方向性」で、具体的な話しはほとんど盛り込まれていません。「こんなポテンシャルがあるみたいだから、活用すれば地域活性化につながるかも知れないよ!」くらいの内容です。
ただ、何もなかった頃と比較すれば大きな前進ですから、今後より具体的な計画策定が進むように私も働きかけていきたいと思います。