ちばえこ日和

日本初の博士(公共学)という学位を持つ大学発ベンチャー「千葉エコ・エネルギー株式会社」の代表が、自然エネルギーのことから地域活性化まで様々な話題をお届けします。

再エネ業界ニュース:シャープ 資本金を1,218億円から1億円に大幅減資

太陽電池生産事業の関係で何度となく取り上げてきたシャープが、経営再建のために資本金の大幅減資を行うようです。

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資本金が現在の1,218億円から1億円に減少することで法人税法上の中小企業」扱いとなり、外形標準課税の対象を外れたり一部軽減税率が適用されますが、それ自体は経営上劇的なインパクトのある数字にはならないはずです。あとは、税務関係の所管が国税庁から本社所在地の税務署に変わるくらいでしょうか。

上記記事にもありますが、下請法のように資本金の額だけで対象事業者を決定している場合もあるので、経営上の影響がある項目はほかにもありそうです。

ちなみに、資本金だけを減額しても中小企業基本法上の中小企業」にはあたりません。こちらは業種ごとに従業員数の上限があります。

 99%以上の減資は経営破綻した後に再建を目指す企業の場合にはよく見られますが、単体決算・連結決算で赤字を出しているとは言え、一部上場の大企業が実施するのは異例中の異例。シャープの場合は、累積損失を減資した資本金で解消することが目的のようです。

今回の減資は6月の株主総会を経ての実施となるようですが、経営再建に向けて市場に大きなインパクトを与える行動とは言えるでしょう。