電力自由化:電力小売における「FIT電気」とは何なのか?
来年4月に迫る電力の小売全面自由化に向けて、どのような広告表記を認めるかの議論が続いています。
「グリーン電力」や「環境負荷の少ない」といった表記への規制議論が進む中で、新たに「FIT電気」という言葉が浮上してきました。
経産省は、再生可能エネルギー電気のほとんどがFITによる消費者負担で成り立っている以上、そのエネルギーを小売りするにあたって上記のような表現を認めないという立場を取ってきました。
その中で考案された「FIT電気」という単語ですが、
- 消費者負担で成り立つ制度を利用していること
- 電気の割合を表示すること
を条件に表示を認めるという内容で、本日の日経報道では、経産省案として月内の検討会合に提案される見込みになっているようです。
なお、地域内で作られた電気を同一地域内に供給する場合には、「地産地消」の表記を認めるとする案になっているとのこと。
引き続き政府内部での検討が続いていくとは言え、「FIT電気」という用語を生み出してしまうのは中庸とすら言えません。
小売業者に対する電源構成開示の義務づけを含めて、制度開始までまだまだ議論が必要になりそうです。