ちばえこ日和

日本初の博士(公共学)という学位を持つ大学発ベンチャー「千葉エコ・エネルギー株式会社」の代表が、自然エネルギーのことから地域活性化まで様々な話題をお届けします。

ソーラーシェアリング:南相馬市で11.3MWの大規模ソーラーシェアリング計画 - 作物はミョウガ

福島県南相馬市小高区で、11.3MWの大規模ソーラーシェアリング事業が進められていると報じられているのを目にしました。

まだ建設途中のようですが、完成すれば営農型太陽光発電(ソーラーシェアリング)設備としては国内トップ10に入る規模になります。

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18.5haの敷地に出力11.3MWということですが、それだと72セルモジュールで計算しても遮光率は30%台にとどまるため、写真の設備と合致しない&ミョウガを選ぶ必要がないことから、おそらくDC容量はさらに大きいのではと推測されます。

また、ミョウガの収量は10aあたり500kgが一つの目安になりますが、18.5haだと年間90t程度の生産量になります。

農水省の統計によると、都道府県別のミョウガ生産量は高知県を筆頭にした上位4県のみが年間100t以上の収穫量なので、今回の事業が軌道に乗ると一気に福島県ミョウガ収穫量全国5位に躍り出る規模です。

果たしてこれだけの規模のミョウガを露地物として安定的に生産・販売出来るのかどうかが、非常に気になるところではあります。

補足情報

農林水産省の『地域特産野菜生産状況調査』によると、平成26年度の調査で福島県の花みょうが作付面積は4haにとどまり、今回の18.5haという面積は群馬県での全作付面積に相当します。なお、同年度の群馬県の花みょうが収穫量は92tで出荷量は89tです。