再エネ業界ニュース:静岡県伊東市のメガソーラー計画に反対署名運動 - 市長も白紙撤回を求める
全国各地で大規模なメガソーラーに対する自然環境や景観保護の観点からの反対運動が広がっていますが、現在進行形で進むプロジェクトに静岡県伊東市の40MW規模のメガソーラーに対する地元反対運動があります。
事業計画面積が約105ha、造成面積48.7haとされる大規模な山林開発計画となっており、計画地には伊豆高原の別荘地などが隣接していて、山を下って400mも離れたところは漁港となっています。
この開発による自然景観の破壊や、周辺別荘地への影響、海洋環境への影響など様々な問題が懸念されています。
市民による反対運動と署名活動
今回の事業計画に対しては、複数の団体が反対署名活動を行い静岡県や伊東市に対して提出しています。
6月22日に市民団体から市長宛に反対署名が提出されており、同市内ではこれで3件目の署名提出ということです。
今年5月の選挙で就任した小野市長は、選挙戦に際して今回のメガソーラー事業に「住民同意が得られないのであれば反対」との立場を取っており、上の記事でも同様の発言をしています。
事業者側の対応
一方で、発電事業者側は6月13日に市役所で記者会見を開いており、白紙撤回の要請に対しては事業を継続する意向を示しています。
報道記事などから本件はFIT32円案件と見られ、40MWという規模を踏まえると発電事業者側が容易に手を引くことはなさそうに思います。
今後の展開は?
事業開発に絡み、静岡県に対する林地開発許可申請や伊東市に対する宅地造成等規制法の許可申請があり、その許可が下りなければ事業者は工事に着手することができません。
現在開催されている伊東市の6月議会では、太陽光発電事業による開発に対する反対決議も予定されていると言うことで、市民による反対運動を受けた行政がどのように対応していくかを含めて、今後の動向を注視していきたいと思います。