ちばえこ日和

日本初の博士(公共学)という学位を持つ大学発ベンチャー「千葉エコ・エネルギー株式会社」の代表が、自然エネルギーのことから地域活性化まで様々な話題をお届けします。

再エネ業界ニュース:自然エネルギーの大量導入と火力・原子力の削減は両立する - 自然エネルギー財団

最近より一層賑わいを見せる国内送配電網問題の議論の中で、自然エネルギーの導入を進めるには火力発電や原子力発電と言ったベースロード電源が必要であると引き続き言われています。

そんな中、自然エネルギー財団から「自然エネルギーの大量導入と火力・原子力の削減は両立する」というレポートが発表されました。

www.renewable-ei.org

ヨーロッパの統計データの引用ですが、2000年~2017年にかけて2億9,100万kWの自然エネルギー電源が増加し、一方で従来型の火力発電や原子力発電は減少に転じており、増加傾向にあるガス火力発電を含めても全体で200万kWの減少と報告されています。

このデータから読み解けることとして、自然エネルギーが大規模に導入されたとしても火力・原子力発電を削減することは可能であると論じており、この点は系統運用技術の向上などで対処され得る部分と、そもそも過去の系統運用想定とは状況が変化してきていることも考えられるでしょう。

日本国内の系統運用技術はヨーロッパと比べて20年の遅れを取っているとも評されますが、この部分の技術導入を進めることでより一層の自然エネルギー導入を進めつつの系統安定運用が可能になるのでしょう。