ちばえこ日和

日本初の博士(公共学)という学位を持つ大学発ベンチャー「千葉エコ・エネルギー株式会社」の代表が、自然エネルギーのことから地域活性化まで様々な話題をお届けします。

固定価格買取制度:2018年度の買取価格が決定 - 非住宅用太陽光は18円・小型風力は区分廃止

年度末に至って、今回も大きな議論を巻き起こし紆余曲折を経て2018年度のFITにおける各電源の買取価格が決まりました。

非住宅用太陽光発電は18円+税になり、20kW未満の小型風力発電は区分が廃止されて20kW以上と同じく20円+税となります。

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その他、3年分の買取価格を決定しておくという手続きの中で、2020年度に向けた価格設定は下記のようになっています。

  • 住宅用太陽光発電は2020年度の買取価格は定めない
  • 陸上風力は18円+税
  • 陸上風力(リプレース)は16円+税
  • 着床式洋上風力は2020年度の買取価格は定めない
  • 浮体式洋上風力は36円+税
  • 地熱は全区分で変更なし
  • 中小水力は全区分で変更なし
  • バイオマス(一般木材等)から(液体燃料)を分離
  • バイオマス(一般木材等)10,000kW以上と(液体燃料)は入札制に移行
  • バイオマス(一般木材等)10,000kW未満は2018年度24円+税
  • その他のバイオマス区分は変更なし

地熱と中小水力は変更がない一方で、バイオマスでは液体燃料の分離や入札制の導入など制度変更が進んでいます。

今後、急速に普及が進んできた太陽光発電に加えて、駆け込み申請で「過剰認定」と言われるようになったバイオマスを、今後どのように整理していくのかが注目点になってきます。

非住宅用太陽光発電も18円に至ったことで、今後はソーラーシェアリングを始めとする他の産業と連携した新たしいエネルギー利用モデルの構築や、グリッド・パリティの達成による脱FITの動きが進んでくることになるでしょう。