固定価格買取制度:バイオマス発電と熱利用 - 竹バイオマス発電のニュースから
ここ数日、竹バイオマス発電の話題が熱くなってきていますが、バイオマス発電全般の課題として熱をどう利用するかという点があります。
一般的な石炭火力発電やごみ発電などもそうですが、電気を作るだけでは膨大な熱エネルギーを捨ててしまっており、これが一次エネルギー→最終エネルギー消費の間で膨大なロスになっています。
竹を含む木質バイオマスだけでなく、メタン発酵によるバイオガス発電でも売電だけでは収支トントンなので、熱を売ることで大きく収支が改善します。というよりも、熱を活用しないと採算が取れません。
しかしながら現行FITの対象は電気だけですし、長期エネルギー需給見通しなどエネルギー政策的には熱利用を軽んじ続けているので、なかなか改善の兆しも見えません。
わが国の化石燃料消費のうち発電に使っているのは3割程度なので、あらゆる点で熱利用にもっとフォーカスしていかないと、根本的なエネルギー問題解決にはほど遠いと言えます。
今回の竹バイオマス発電は画期的なので、是非とも熱利用についても併せて進むことを期待しています。