ちばえこ日和

日本初の博士(公共学)という学位を持つ大学発ベンチャー「千葉エコ・エネルギー株式会社」の代表が、自然エネルギーのことから地域活性化まで様々な話題をお届けします。

固定価格買取制度:第13回系統ワーキンググループが開催 - 北東北の系統対策工事工程などが報告

12月12日に新エネルギー小委員会 系統ワーキンググループ(第13回)が開催され、その中で東北北部エリアにおける系統対策工事の検討状況が報告されました。

この対策工事の影響で、現在は青森・秋田・岩手の各県全域と宮城県の一部で、高圧連系以上の再生可能エネルギー発電事業に対する事前相談・接続検討すら不可能な状態が続いています。

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この対象地域内では、今年8月時点で太陽光発電・陸上風力発電・洋上風力発電など合計で1,545万kWの申込み容量があり、その膨大さと対策工事の上でどれだけ連系可能になるのかが話題になっています。

今回の検討状況報告では、系統対策工事を行っても350~450万kW程度の連系容量しか確保されないということ、対策工事完了までに11~13年を要することから、引き続き課題山積という状況が再確認されました。

また、併せて行われた事務局側からの報告では「コネクト&マネージ」にも触れられていますが、一案として考慮するといった程度の触れ方になっています。

この北東北における系統対策工事は、国内における自然エネルギー普及に際して最大の問題となっている系統制約問題に今後どのように向き合っていくかを、改めて議論する切っ掛けともなっており、引き続きWGでの検討の流れを追っていきます。