固定価格買取制度:九州電力が地熱発電と水力発電の接続申込み受付再開を検討
九州電力の、固定価格買取制度における再生可能エネルギー発電設備の接続申込み保留措置が実施されて、3週間以上が経過しました。
その間、他の電力会社も追随するなど騒動が拡大していましたが、昨日、九州電力が一部の再生可能エネルギー発電設備について接続申込み受付を再開するとの報道がありました。
九電、地熱と水力の買い取り再開検討 再生エネ問題:朝日新聞デジタル
今回、対象となるのは地熱発電と水力発電で、どちらも年間を通じて発電量の変動が少ない、いわゆる「ベース電源」と呼ばれる種類のものです。
太陽光発電のように日中に発電量が偏るものや、風力発電のように常に発電量が変動するものの場合、その出力変動に合わせて他の発電設備の出力を調整する必要などがあります。特に、九州電力の場合は昼間の電力需要を上回る供給が発生する可能性があるため、回答保留措置に踏み切ったと説明がありました。
一方で、ベース電源となる地熱や水力であれば、常に一定の発電量が見込めるため、出力変動の予測や調整も容易という特徴があります。現在、接続申込みのある設備容量が少ないということもあるでしょうが、どちらも事業開発に長期間を要するものですから、固定価格買取制度開始後の2年間で新規稼働した設備は、太陽光発電に比べれば非常に少なくなっています。
今後、エネルギー源別に接続申込みの対応を柔軟に変えるという措置は、制度見直しの中でも必要になってくるでしょう。