スマートジャパン連載記事第14回 - エネルギーと農業の次世代を担う人材育成
スマートジャパン連載記事の第14回が今朝公開されました。今回は、「大学教育とソーラーシェアリング、次世代を担う人材を育てるために」と題して、ソーラーシェアリングの教育効果やエネルギー・農業の人材育成についてまとめました。
ソーラーシェアリングへの若い世代の関心は?
記事中でも触れていますが、学部の卒論や大学院の論文テーマとしてソーラーシェアリングを選ぶ学生は増えてきています。ただ、それを指導する教員側の興味関心はまだそれほど高くないと感じています。学部生では、匝瑳や大木戸に教員と共に調査へ訪れるケースもありますが、私がこれまで接した中では環境経済・政策系や工学系(都市計画など)の教員が多かったです。
「農業の新しいモデル」というよりは、「自然エネルギーによる地域活性化モデル」として捉えられているようで、足を運んでくれる学生も農学部系はほとんどいません。
それでも、講義の中でソーラーシェアリングが紹介されたり、イベントなどで接したりという機会を経て、興味を持つ若者が増えているのは事実だと思います。
次世代を育てない産業に未来はない
現在、太陽光発電然りバイオマス発電然り「自然エネルギー産業」が国内で育ち始めています。それぞれが企業として発電事業に取り組む中で、大学新卒で入ってくる若者を見かける機会も増えました。
今は、就職活動の中で自然エネルギーに関心を持ったという人が多いですが、大学において専攻して学び仕事に活かすという段階には、まだまだ到達していません。
これから将来に向けて、エネルギーシフトが生じて自然エネルギー産業が電気・熱・燃料のあらゆる分野で確立した時に、それを支えていく後進をしっかりと育てていくことが、産業としての未来を拓くことになります。そして、それは5年や10年では果たせるものではありません。
その意味で、ソーラーシェアリングが社会に根付こうとしている今から、次世代を担う人材育成に手をつけるべき時だと言えます。