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ちばえこ日和

日本初の博士(公共学)という学位を持つ大学発ベンチャー「千葉エコ・エネルギー株式会社」の社長が、自然エネルギーのことから地域活性化まで様々な話題をお届けします。

ソーラーシェアリング:ドイツでソーラーシェアリングの実証試験開始 - Agrophotovoltaik

再エネ業界ニュース 自然エネルギー ソーラーシェアリング

ドイツでソーラーシェアリングに類似した、太陽光発電設備の実証試験が始まったという記事を見つけました。記事中では"Agrophotovoltaik"と表記されています。

シュトゥットガルト(Stuttgart)にあるホーエンハイム大学(Universität Hohenheim)の研究者を中心とした取り組みで、設備の高さは何と7mになるそうです。

 

www.klimaretter.info

 

食料とエネルギーを同時に生産するという試みが、このように世界的に広まっていくのは非常に喜ばしいことだと思います。

日本のソーラーシェアリングとは異なる設計思想もあるように見受けられますが、今後の研究成果に期待です。

再エネ業界ニュース:2020年にかけての再生可能エネルギー市場規模の動向 - 富士経済が調査レポートを公表

固定価格買取制度(FIT) 再エネ業界ニュース 自然エネルギー 資源エネルギー政策 小水力発電 バイオマス 風力発電

わが国における再生可能エネルギー市場の2020年にかけての動向・推移について、(株)富士経済が「FIT・再生可能エネルギー発電関連システム・サービス市場/参入企業実態調査 2016」とするレポートを取りまとめ、そのサマリーが公開されています。

 

新サービスの開発や海外事例の取り入れなど「ポストFIT」市場への対応が進む再生可能エネルギー発電システムの国内市場を調査(富士経済)

 

市場規模全体としては、下記のように今後5年間で50%程度まで縮小するとしていますが、その大きな要因は太陽光発電システムのマーケット縮小(2020年度は2015年度比で1/3程度)によるものと分析されています。

  • 2016年度:3兆3,065億円
  • 2020年度:1兆7,124億円

また、2016年度から2017年度にかけてはバイオマス発電システムが大きな伸びを見せますが、こちらも2018年度以降は急速に縮小していくという推計です。

これは、バイオマス発電システムの場合は燃料として確保できる資源量にキャップがあるため、今後数年間の計画で経済的に確保できる資源がほぼ囲い込まれてしまう可能性があると推定されます。

大幅な拡大が見込まれるのは洋上を含めた風力発電システムのみで、中小水力発電も2017年度がピークになると推計しています。

本調査には熱利用が含まれていませんが、やはりFIT導入による再生可能エネルギー市場拡大のインパクトは大きく、現在の普及期を経て徐々に定常化していくという流れが最も確実な見通しなのではないかと考えられます。

ソーラーシェアリング:収穫の秋に向けて 蕎麦が順調に育っています - 匝瑳飯塚 Sola Share 1号機

自然エネルギー 固定価格買取制度(FIT) ソーラーシェアリング 農業

9月も半ばに入り、匝瑳市では稲刈りも終わって収穫の秋を迎えています。

自社のソーラーシェアリング「匝瑳飯塚 Sola Share 1号機」では、秋蒔きとなった蕎麦が順調に育っているところです。

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当初は大豆を蒔いていましたが、鳩によってほとんどの新芽を食い荒らされてしまい、蕎麦を蒔き直してから1ヵ月半が経ちます。

下の写真のように花も咲き始め、8月半ばからの複数回に亘る台風の襲来にも負けることはありませんでした。

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周辺の畑では大豆(枝豆)が間もなく収穫期に入ります。

蕎麦も10月には収穫できる見込です。

太陽光発電事業:茨城県が「太陽光発電施設を適正に設置・管理するためのガイドライン」を策定

固定価格買取制度(FIT) 再エネ業界ニュース 資源エネルギー政策 景観問題 O&M 維持管理

事業用太陽光発電設備の導入量が全国トップ水準となり、また昨年は常総市で鬼怒川氾濫と太陽光発電所の関連性が取り沙汰された茨城県が、太陽光発電施設を適正に設置・管理するためのガイドラインを策定し10月1日から施行すると発表しました。

 

太陽光発電施設を適正に設置・管理するためのガイドラインの策定について/茨城県

 

対象となる発電設備は出力50kW以上で、分割案件も合計50kWを上回る場合には本ガイドラインの適用対象となります。

ガイドライン中では、この策定の背景を下記のように述べています。

太陽光発電施設については,施設の設置・運営そのものに関する法令,基準等がなく,また,自治体や住民に知らされないまま工事が進められるなどにより,景観や生活環境の問題,土砂流出などの安全に対する不安等から,県内各地域で住民と事業者との間でトラブルとなる事案が発生しています。

このような背景を踏まえ、また平成29年4月からの改正FIT法における太陽光発電所の維持管理の義務化も見据えた対応となるようです。

ガイドラインでは、大きく下記の4項目が規定されています。

  • 設置するのに適当でないエリア
  • 施設の適正な設置
  • 施設設置後の適正な維持管理等
  • 市町村及び県の役割

ガイドラインの末尾には太陽光発電施設設置に係る関連法令(土地利用・環境等)』もまとめられており、どの市町村で適用されるか、相談先はどこになるか等も整理されています。

太陽光発電設備が次々と建設されていく中で、長期安定したエネルギー供給源として運用するためにも、導入段階からの適切な地元協議、法令遵守、維持管理などが必要となります。

これまでは各市町村が個別に条例などで対応していた側面がありましたが、今後はこのように都道府県単位でのガイドライン制定が増えていくことが期待されます。

電力自由化・発送電分離:FIT送配電買取制度への移行と計画値同時同量制度の特例維持

固定価格買取制度(FIT) 再エネ業界ニュース 電力自由化・発送電分離

今年5月に成立した改正FIT法の中で、再生可能エネルギー発電事業者からの電気の買取義務者小売電事業者から送配電事業者に変更されました。

これによって、FITを利用する発電事業者から供給される電気は、下記のような流れで市場に流通することになります。

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(出所) 経済産業省 電力基本政策小委員会(第8回)配付資料

送配電事業者が卸電力取引市場を通じて小売電気事業者に電気を引き渡すことを原則とし、発電事業者と小」売事業者の双方に個別の契約がある場合には送配電事業者から直接電気が引き渡されます。

この仕組みの中で、電気事業においては「計画値同時同量制度」との整合性を図る必要があります。

「計画値同時同量制度」とは、電気が作られると瞬時に消費されていくという性質から、常に供給量と需要量がバランスするように調整する仕組みです。

通常は、発電事業者がこの計画値以上に発電した電気については、送配電事業者が「インバランス価格」で買い取ることとなっており、逆に計画値を下回る場合には発電事業者が「インバランス費用」を支払って不足分の電気を補います。

FITの対象となっている再生可能エネルギー発電事業については、制度上発電した電気の全量の買取が補償されてるため、特例措置によってこの「インバランス」についての負担の例外となっていました。

従来の小売電気事業者による買取の際は、実際に需要との間で生じる電気の過不足は小売電気事業者が調整してきましたが、改正FIT法で送配電事業者が買い取って卸電力取引市場に流通させた場合、この特例措置を維持するためにインバランス調整の負担を誰が担うかが議論となっています。