読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ちばえこ日和

日本初の博士(公共学)という学位を持つ大学発ベンチャー「千葉エコ・エネルギー株式会社」の社長が、自然エネルギーのことから地域活性化まで様々な話題をお届けします。

固定価格買取制度:九州電力が優先給電のルールを公表 - 再エネ発電設備の出力抑制順が明らかに

固定価格買取制度(FIT) 電力自由化・発送電分離 出力抑制(出力制御)

九州電力管内の種子島などを中心に、再生可能エネルギー発電設備に対する出力抑制(出力制御)が実施されてきましたが、今年4月の電力自由化による一般送配電事業者の出力抑制対応のための優先給電ルールが公表されました。

 

九州電力 九州本土における再生可能エネルギーの導入状況と優先給電ルールについて

 

種子島の出力抑制では、太陽光発電及び風力発電の抑制手法が注目されました。

また、水力発電地熱発電原子力発電への抑制がどのようになるのかも曖昧な部分がありましたが、今後の出力抑制の実施に際しては、以下の順番で行うとのことです。

f:id:chibaecoenergy:20160723172358j:plain

(出所)九州電力 優先給電ルールの考え方について

簡単に整理していくと、出力抑制が必要になった場合の対応手順は

  1. 揚水発電所を揚水運転(電力を消費して水をくみ上げ)させる。
  2. 火力発電所の出力を抑制する。
  3. 九州地域の外に送電する。
  4. バイオマス発電所の出力を抑制する。(地域資源バイオマスには例外あり)
  5. 太陽光発電所及び風力発電所の出力を抑制する。
  6. それでも足りない場合は、他地域の一般送配電事業者などと協力した調整。
  7. 最後に、原子力発電所水力発電所・地熱発電所の出力を抑制する。

という形になります。

九州電力管内では原子力発電所の再稼働が進む中で、出力抑制が必要な際に真っ先に稼働する合計230万kWの揚水発電所が、これからどう活用されるかは気になる所です。

こうして順番に並べると、太陽光発電風力発電は後ろの方の抑制順になってはいますが、実際に各段階で何万kWhの調整力があるのかは不明のため、今後情報開示が進むかどうかも注意が必要になります。

なお、九州電力以外の発電事業者に対しては、8月以降に九州電力が今回のルールを説明するために個別訪問を実施するとのことです。

(※太陽光発電の指定ルール事業者への個別訪問は希望制)

電力小売自由化:新電力の発電・需要計画に誤りが多発? - 計画値同時同量制度との不整合

再エネ業界ニュース 電力自由化・発送電分離 資源エネルギー政策

4月からの電力小売自由化で多数の新電力事業者が電力小売事業に参入しましたが、各事業者には「計画値同時同量制度」への適合が求められます。

電気は瞬時に消費される性質があるため、事前に顧客の需要量と事業者の発電量がバランスするように需給計画を立てて、一般送配電事業者に提出します。

この「計画値同時同量」が達成されなかった(過不足が生じた)場合には、送配電事業者が精算します。その過不足を「インバランス」と呼びます。

今回、経済産業省が提出を求めたこの需給計画の様式が複雑だったことで、新電力各社による計画値の誤りが多数発覚し、例外措置として計画の訂正を求めることが出来る特別措置を発表しています。

あわせて、電力・ガス取引等監視委員会も以下のような措置をとっています。

 

計画値同時同量制度の計画不整合に伴う定期報告徴収の取扱い

(電力・ガス取引等監視委員会)

 

あまり一般には報じられないものですが、先日の東京電力における小売部門への需給情報提供の遅れや誤り以外にこういった問題も抱えつつ、わが国の自由化は進んでいます。

太陽光発電事業:経済産業省が太陽光発電所への立ち入り検査を実施 - 今夏からの規制強化に先立つ

固定価格買取制度(FIT) 再エネ業界ニュース 電力自由化・発送電分離 O&M 維持管理

昨年8月の台風15号による、九州地方での太陽光発電所被害を受けて各種規制強化が進んでいる中で、経済産業省太陽光発電所に対する初の立ち入り検査を実施しました。

7月13日に開かれた、第13回電力安全小委員会で概要が報告されています。

techon.nikkeibp.co.jp

検査は山梨県にある40kWの発電所を対象として、4月に実施されています。

実施主体は産業保安監督部となっているので、関東東北産業保安監督部によるもののようです。

今回の検査では発電所架台の支柱と杭の接合部で、技術基準への不適合が疑われたと報告されています。

f:id:chibaecoenergy:20160719214450j:plain

(出所)産業構造審議会 保安分科会 電力安全小委員会(第13回)配布資料 より

ここまでズレるのはどんな杭打ち精度なのかと思ってしまいますが、確認の結果「強度は確保されることが確認された」とのこと。

8月に予定されている「使用前自己確認制度」の導入や「報告規則の強化」に先んじた動きでもあり、今回の検査は試験的な意味合いが大きいように思いますが、最初の事例に低圧案件を選んだというのは「どんな発電設備でも検査の対象になり得る」ことを示したとも言えます。

発電設備としての安全確保と電力の安定供給を図るためにも、今後は各地で同様の立ち入り検査が行われていくのでしょう。

ソーラーシェアリング:八千代市のソーラーシェアリングサイトを見学してきました

再エネ業界ニュース 自然エネルギー ソーラーシェアリング 農業

八千代市再生可能エネルギー協議会の主催で、千葉県八千代市にあるソーラーシェアリングサイトを見学してきました。

5月に読売新聞でも取り上げられた発電所です。

発電所全景】

f:id:chibaecoenergy:20160718054806j:plain

 6反歩ほどの畑に50kWの発電設備3基が設置されており、手動式のモジュール回転機構が導入されています。

ハンドウインチで500枚のモジュールを一気に動かすことができる構造になっていて、1日の中でも頻繁に角度を変えていくそうです。

 発電所内の様子】

f:id:chibaecoenergy:20160718055100j:plain

発電設備の下部では主に落花生が栽培されており、ちょうど花芽がつく時期を迎えていました。

訪問の前日には大雨に見舞われていましたが、畝を避けるような形の雨だれとなっていて、直接作物に対してあたるというようなことはないようです。

【落花生の花】

f:id:chibaecoenergy:20160718055337j:plain

ソーラーシェアリングのオーナーは地元で代々続く農家さんですが、将来に亘って農地を守るためにはどうすればいいか思案する中でソーラーシェアリングに出会い、今回の設備導入によりご両親の跡を継いで専業農家となったそうです。

耕作放棄地の解消や予防がソーラーシェアリングの大きな目的の一つと考えていますが、八千代市内ではこの発電所以外に事例がないということで、今後どのように広めていけるかを考えていきたいと思います。

ソーラーシェアリング:匝瑳市飯塚でのソーラーシェアリング事業 - 新エネルギー新聞掲載

再エネ業界ニュース 自然エネルギー 地域活性化 千葉エコ ソーラーシェアリング 講演・メディア

大豆の種蒔きの模様を報告したその裏で、再エネの業界紙である新エネルギー新聞に匝瑳市飯塚での事業を始めとする、千葉エコ・エネルギーのソーラーシェアリング事業に関するインタビュー記事を掲載していただきました。

 

www.newenergy-news.com

 

ソーラーシェアリングに取り組み始めてから3年以上かけ、やっと自社発電事業へと繋げることが出来た背景や、農業と自然エネルギーに対する考え方などをまとめていただいています。